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【転職体験記】30代でSIerから大手メーカー本社の社内SEへ転職【内定5社】

SIerからの転職先として、候補に挙がる社内SE。

近年では、ITがビジネスの必要不可欠な要素となったことにより、ITの内製化に取り組む大企業も多く、SIer出身者のユーザー企業の採用ニーズが高まっています。

社内SEの特徴としては、以下のような点が挙げられます。

  • 自社のシステム構築に事業の当事者として携わることができ、やりがいが大きい
  • 最上流でのビジネス設計が主な業務内容
  • (SIerと比較して)ワークライフバランスが取りやすい

今回は30代男性の転職体験記として、SIerから大手メーカー本社の社内SEへ転職した体験記をご紹介します。

Contents

SIerから社内SEの転職を成功させた方のスペック

年齢

31歳

学歴

関関同立

前職

大手SIer系列のグループ会社

職種

システムエンジニア(Webアプリケーション開発が専門領域)

転職時期

2020/9〜2020/12月

転職理由

  • 常駐先のクライアントがシステム内製化に取り組み初め、SIerという自身が身を置く領域の立場が不安になった
  • 前職の担当領域(基本設計〜詳細設計)よりも上流からシステムに携わりたい
  • 年収アップ

SIerから社内SEを志望した理由

当事者としてシステムに携わることができる

企業の競争力の源泉ともなっているITシステムですが、SIerとして仕事をする中で、自社の立場の責任範囲が「システム開発におけるQCDの遵守」となっていることに違和感を感じることがありました。

『これはどのようなビジネス上の優位性を生むためのシステムなのか』
『導入後の効果は、システム化企画時のROIを達成できているのか』

というシステム化の本質的な部分に関与できないことに不満を感じるようになっていたのです。

社内SEであれば、当事者としてシステムの企画から導入、活用にまでコミットすることができると考え、社内SEを志望しました。

今後ITによる競争優位性を確保するためITは内製化に向かうと感じたため

ITによる経営改革のアジリティを上げることを目的に、上流工程を中心にITの内製化に向かうのではないかと感じていました。

顧客と対応なパートナーとしての地位を確立し、顧客と合弁で情シス子会社を作るようなSIerの動向もあります。

ユーザー企業側へ転職し、SIerで培った知識やスキルを活かしてITの内製化に貢献していくことに興味を持ったというのも要因としては大きかったです。

転職活動のスケジュール

転職活動のスケジュールとしては、おおまかに以下のようなスケジュール感で進めました。

活動開始から、内定獲得までトータルでかかった期間は約3ヶ月でした。

並行で進めていた部分もあったため、3ヶ月程度でしたが、3〜4ヶ月程度の期間は見ておいたほうが良いと思います。

  1. 転職動機・目指す業界の明確化:1週間
  2. 転職エージェントに登録・エージェントと面談:2週間
  3. 応募先企業のリストアップ:1週間
  4. 職務経歴書・履歴書の準備:2週間
  5. 企業研究・想定問答作成:2週間
  6. 選考(書類選考〜最終面接):1.5ヶ月

転職活動の結果

大手の日系メーカーの社内SEポジションを中心に15社に応募し、最終的には5社からの内定を獲得できました。

社内SEの場合はポストが少ないこともあり、倍率が100倍を越えることも多いとエージェントの話にもあったので、上出来な結果だったと思います。

また、エージェントからの求人の紹介時に自身のスキルとのマッチングや、応募後も面接対策のフォローの中で微調整を続けられたことで選考の通過率を上げられたと思います

特に私が志望していたのは社内SEといっても、どちらかというとIT企画寄りの社内システムやデジタル・トランスフォーメーションの企画という最上流を担うポジションだったため、上流工程の経験や顧客への企画レベル提案経験といったアピールポイントを強調するように、全体のストーリーを修正していただきました。

こういったサポートのおかげで満足する結果を得ることができました。

利用した転職エージェント:リクルートエージェント

複数の転職エージェントとコンタクトを取りましたが、最終的には
転職エージェントとしては、業界トップクラスの求人量を誇っているリクルートエージェントを利用しました。

リクルートエージェントを選んだ理由

最終的にリクルートエージェントの活用を決めた理由としては、以下の3点が主な理由です。

  • 他の転職サイトにはない非公開の求人を多く保有しており、企業とのコネクションが強い
  • 転職サポート数も日本トップクラスなので、各企業の選考の傾向や面接ノウハウを共有してもらえる
  • 各企業の採用事情をよく知っている企業側の営業担当による模擬面談・フィードバックが充実していた

特に3点目は非常に大きく、毎年何人も転職者を入社させているリクルートエージェントだからこそ、企業側の事情や選考通過者の特徴を踏まえたフィードバックがもらえたことは、面接対策として非常に大きかったです。

SIerから社内SEへの転職で年収はアップしたか

結論から言うと、SIer勤務時と同水準の年収となりました。

  • SIer勤務時 :年収700万
  • 社内SE転職後:年収700万

ただし、見かけ上の年収としては同水準ではありますが、勤務時間がSIer勤務時と比べて格段に短くなっているため、労働単価という意味では転職後の社内SEの方が高い水準となっています。

クライアントのワークが中心のSIerでは、スケジュール遵守のために過重労働になりがちな場面も多く、22時位に帰宅することも多かったですが、社内SEへ転職後はほとんど定時退社、長くても1時間程度の残業という働き方になりました。

一般的に、大手のSIerの給与体系は他の業界と比較すると高水準のため、大幅な年収アップを目指すのであれば、社内SEではなくコンサルティングファームや外資系IT企業への転職を目指した方が良いと思われます。

ちなみに、内定をいただいた5社すべての会社で、前職の給与を考慮したオファーをいただくことができました。
(微減のオファーもありましたが、最大限考慮していただきました。)

内定を出そうという時点で、企業平均としては年収が下がりそうなケースでもできる限りの配慮はしていただけるんだと思います。

まとめ

同じIT系の職種でも自分のスキルや志向によって、SIerというベンダーの立場から社内SEというITを本業に活かすというポジションチェンジをするという選択肢もあります。

SIerの出身者は、社内SEの求人でも非常に人気のある人材となっており、また、内製化の流れからもSIer出身者の獲得に注力するユーザ企業も増えてきています。

同じような選択肢を検討されている方の参考になれば幸いです。

SIerからユーザ企業の社内SEに転職を考えている方は、これからユーザー企業がどのようにITと向き合うべきかが的確に指摘されている本『ソフトウェア・ファースト』を一読することをおすすめします。

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