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基本情報
会社概要
会社名 | アクセンチュア株式会社 |
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創業年 | 1995年12月(日本事務所開設は1962年) |
事業内容 | 以下の5つの領域でさまざまな業界や業務領域に対しサービスを提供。
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従業員数 | 約13,000人(2019/09/01時点) |
売上高 | 日本法人単体では非公開(グローバルで432億USドル(2019年8月期)) |
本社 | 東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR |
平均年収 | 約1,012万円(※平均年収.jp調べ) |
アクセンチュアの6つのコアバリュー
アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5領域においてビジネスへの深い洞察と最先端のテクノロジーを融合させ顧客のビジネスを支援するソリューションを提供しています。
アクセンチュアのカルチャーのベースとなる価値観として以下の6つのコアバリューを掲げています。
スチュワードシップ
次世代のために、より持続性のある強く優れた企業を築き、アクセンチュア・ブランドを守り、利害関係者との約束を果たし、オーナー意識をもって行動し、人材を育成し、地域社会と地球環境の改善を支援する、という私たちの責任を果たす。
ベスト・ピープル
私たちのビジネスにとって最高の人材をひきつけ、育成し、引き留める。社員の意欲を駆り立て、”Can Do”という姿勢を発揮させ、協力的で相互に支え合う環境を作り出す。
クライアント価値の創造
クライアントがハイパフォーマンス・ビジネスを実現できるようにする。また、クライアントの期待に応え、深く関与し、首尾一貫した価値を提供することで、長期的な関係を築く。
ワン・グローバル・ネットワーク
世界中どのクライアントに対しても最高のサービスを提供するために、国際的な見識、関係、連携、知識を効果的に活用する。
個人の尊重
人々の多様性を認め、一人一人の独自の貢献を尊重しながら、オープンで、信頼しあい、受け入れあう環境を作り上げる。アクセンチュアの価値観を反映したやり方で一人一人に接していく。
インテグリティ
倫理規範に基づいて確固たる態度で、正直に振舞い、信頼を築き上げる。意味することを正確に伝え、言行を一致させ、責任を持って行動する。
※出典:アクセンチュアHPより
事業について
全世界に49万2,000人ものメンバを有し、52カ国200都市以上のエリアでサービスを展開している世界最大級のコンサルティングファームであるアクセンチュア。
Fortune Global 500社中4分の3を超える企業のパートナーとしての活動実績からも、その事業規模が伺えます。
アクセンチュアは、「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5領域のサービス提供領域からも分かる通り、企業活動の全バリューチェーンを対象とした総合系コンサルティングファームです。
事業内容
次に、5つの領域それぞれでどのようなサービスを提供しているか紹介していきます。
アクセンチュア ストラテジー
その名の通り、いわゆる戦略コンサルティング中心にコンサルティングサービスを提供する領域です。
一口に戦略コンサルティングといっても、ビジネス戦略やデジタル戦略、M&A戦略など、その支援領域は非常に幅広く、テクノロジー領域も含めたワンストップでのソリューション提供はクライアントからも非常に高く支持されています。
変化のスピードがこれまでよりも早く、誰も予想できない世の中で、ビジネス、デジタル、オペレーション、グローバルなどの各領域での高い専門性をかけ合わせ、各クライアントの事業戦略の策定から実行までの支援しています。
アクセンチュア コンサルティング
各クライアントの業界を軸とし、世界中の一流企業での豊富な実績を強みとして、業界の高い専門知識と洞察力を元にコンサルティングを行う領域です。
そのコンサルティングの対象のビジネス領域は多岐にわたり、19の産業分野、40以上の業界にフォーカスしています。
大きくは、「通信・メディア・ハイテク」「金融サービス」「公共サービス・医療」「製造・流通」「素材・エネルギー」という5つのオペレーショングループに分けられており、各産業のエキスパートが、グローバル横断でベストプラクティスを共有しあい、コンサルティングサービスを提供するプロフェッショナル集団となっています。
アクセンチュア デジタル
AIやIoT、データアナリティクスなどの最先端のデジタル技術の知見を活かしたクライアントの成長や、新規ビジネスの創出を支援します。
クライアントのパートナーとしてデジタル技術を活用した、新たな顧客体験や革新的なプロセスの創造を支援します。
アクセンチュアというと、「コンサルタント」や「リサーチャー」といったいわゆるコンサルティング業界の職種を思い浮かべがちですが、アクセンチュア デジタルには、UXデザイナーやデータサイエンティスト、デジタルマーケター、などの職種もあり、デジタル領域の先進的かつ高度な人材を強みとしています。
アクセンチュア デジタルには、4つのグループがあり、それぞれ以下のような役割となっています。
- INTERACTIVE:UXやCXと言われるような顧客体験を起点とした変革支援
- APPLIED INTELLIGENCE:AIやデータサイエンスを起点としたイノベーション創出支援
- INDUSTRY X.0:IoTやAI等を活用したものづくりのデジタル改革を支援
- DIGITAL DELIVERY:上記3つのグループを横断しデジタル戦略の実行フェーズを支援
アクセンチュア テクノロジー
イノベーション実現とビジネス変革の達成を支援する実行部隊です。
いわゆるSI(システムインテグレーション)の事業を含む、クライアントのIT変革のデリバリを担う組織と言っても良いでしょう。
マイクロソフトやSAP、Salesforce、HPなど、世界のテクノロジーをリードする企業とのアライアンスや、グローバルスケールの独自のネットワークとデリバリ体制を武器に、テクノロジーを活用したクライアントの競争優位性の創出を支援しています。
アクセンチュア オペレーションズ
業務のオペレーションをアウトソースで請負うBPOサービスを通して、業務プロセスのデジタル改革やコスト削減を実現しています。
アクセンチュアは、世界最大級のBPOサービスベンダであり、BPOを通して、オペレーションの最適化やコスト削減はもちろん、企業のガバナンス強化や、AIやRPA等の先端技術を用いた業務の高度化を実現するパートナーとしてクライアントに貢献しています。
業績
アクセンチュアの日本法人単体の業績は公開されていませんので、グローバル全体での業績をベースに考察していきます。
グローバル全体ではなんと432億ドル、日本円換算で4兆7088億円(1ドル=109円換算)という、とんでもない規模を誇っています。
以下は過去5年の売上高と営業利益率をグラフにしたものです。
(このグラフはアクセンチュアが公表しているIR情報を元に当方で1ドル=109円換算でグラフを作成しています。)
14%前後という、ITサービスを提供している企業としては非常に高い利益率を誇っています。
近年では、ITサービスベンダーとして、日本で言うSIerに近いポジションで語られることも増えてきたアクセンチュアですが、コンサルティング主体の高付加価値サービスの系譜を引き継ぎ、高収益体質を維持しているのも財務上の特徴とも言えます。
アクセンチュアの強み
世界でもトップクラスのITサービスベンダ
BtoB領域を中心にサービスを提供するITサービスベンダとしては全世界でのランキングでは、IBMに次ぐ2位の規模を誇っています。
IBMのようなHWを開発・提供している企業は、こういったビジネス規模でランク付けされるランキングにおいては有利になりがちですが、そんな中でHPや富士通等のサーバー機器を扱うHWベンダを追い抜き、2位という位置を獲得しているのは驚異的とも言えます。
コンサルティング領域からその実行的側面であるITサービスの提供にまで支援範囲を拡大し、大成功を収めているアクセンチュアは、今やコンサルティングファームとしてだけでなく、ITベンダとしての地位も確立しつつあります。
余談ではありますが、アクセンチュアがこのITサービスレベルまで踏み込んでクライアントの実行支援を行うモデルが成功したことを受け、DeloitteやPwCといった大手のコンサルティングファームも追従するかのように、このモデルへの拡大を志向しています。
戦略から実行までフルラインでコンサルティング
前述の通り、アクセンチュアはITサービスベンダとして非常に高いプレゼンスを発揮しており、デジタル・テクノロジー領域のR&Dも積極的に行うなど、IT・デジタル領域のサービスに非常に積極的に取り組んでいます。
コンサルティングファームに位置づけられる通り、戦略領域のコンサルタントも在籍しており、ハイレベルでの企業の戦略策定から、IT領域における実行まで支援可能であることが強みとして上げられます。
クライアントからすると、戦略策→SI→オペレーション・実行改善まですべてをまとめて依頼できる事業パートナーとして責任を持って実行してくれる安心感があります。
各工程でベンダーを分割した場合に稀に発生する「絵に描いた餅」で「誰も責任を取らない」状態になりにくく、また、グローバル規模での実績、事例から安心して任せられる点がクライアントに提供している価値と言えるでしょう。
優良な顧客基盤
あらゆる産業において、非常に良質な顧客基盤を築いており、フォーチュン100社では94社、同500社では80%以上の企業がクライアントとなっています。
このことから、非常に幅広い産業においてトップクラスの規模を持つ企業をビジネスの相手にしていることが分かり、文字通りスケールの大きなビジネスを、全バリューチェーンにおいて支援できる点がアクセンチュアの強みになっています。
アクセンチュア弱み
(他社と比較すると相対的に)高コストベンダー
プロフェッショナルコンサルタントとして見られ、所謂SIerとして他社と比較した場合には、非常に高コストなベンダとしての位置づけになります。
それでも世界的に見て現在のポジションを獲得していることを考えると、大半の顧客はコストに見合う価値を感じているということだが、その分、現場で働くコンサルタントやエンジニアは非常に高い生産性を求められるということになります。
(コンサルティングファームとして見た場合の)戦略領域
アクセンチュアはここまでに記載してきた通り、IT領域、デジタル領域におけるコンサルティングファームとしては非常に強いが、所謂、戦略領域のコンサルティングファームとしては、戦略に強みを持つファームと比較すると弱いと言われることが多いです。
これは、マッキンゼーやボスコンのような、最上流の戦略領域に特化した強みを持つファームと比較した場合の話です。
ITコンサルティングにフォーカスして考える場合に競合として捉えるべきは、グローバルではIBM、日本ではNTTDATAのような上流もできるSI企業であり、その視点で考えると、戦略領域の実績はむしろこのようなプライムSI企業と比較した場合には強みとなる。
アクセンチュアの業務内容
アクセンチュアのコンサルタントの職種は大きく以下の5つに分かれます。
- 戦略コンサルタント
- ビジネス・テクノロジー コンサルタント
- デジタルコンサルタント
- デジタル・テクノロジー アーキテクト
- ソリューション・エンジニア
戦略とテクノロジーを組み合わせることに強みを持つコンサルティングファームらしく、近年ではデジタルコンサルタントや、デジタル・テクノロジーアーキテクト、ソリューション・エンジニア職種の要員の増強を非常に積極的に行っています。
次に、それぞれの職種における、業務の内容を説明していきます。
戦略コンサルタント
顧客の経営戦略に向けてプロフェッショナル・コンサルティング・サービスを提供するのが戦略コンサルタントです。
クライアントの経営レベルの課題に対して、グローバル化や、財務、人事、オペレーション、M&A等の戦略の立案から実行もサポートします。
また、アクセンチュアの強みでもあるデジタルやテクノロジー領域のスペシャリストと協力し、これらを融合させた新たなビジネス戦略を描きます。
ビジネス・テクノロジー コンサルタント
ITがビジネスにどのように貢献するかを描くのが、ビジネス・テクノロジー コンサルタントです。
クライアント企業の全社IT戦略の立案や、ITロードマップの作成、DX(デジタル・トランスフォーメーション)構想の策定などのコンサルティングサービスを、幅広い顧客に対して提供します。
デジタルコンサルタント
IoTや人工知能(AI)、ビックデータ、ロボティクス、アナリティクスといった最先端のテクノロジーを駆使して、クライアントの課題解決を行います。
クライアントの業務や提供サービスに対し、最先端技術を活用した新たな付加価値を創造し、クライアントの業務のデジタル化に貢献するのがミッションです。
デジタル・テクノロジー アーキテクト
クライアントのDX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現するために、様々なデジタル技術を組み合わせた統合デジタルソリューションを描き、そのソリューションを具現化するシステム設計から導入までを担当します。
一般のSIer等の領域に照らし合わせると、PMや上流SEが担当しているような領域を実施します。
ソリューション・エンジニア
クライアントのIT戦略に基づく、アプリケーションの構築(要件定義、設計、開発)、AI・RPA等の最先端テクノロジーを適用するための具体的な方式の検討や構築を実施します。
競合企業
アクセンチュアの競合企業としては、以下に挙げる企業はチェックしておくべきでしょう。
アクセンチュアを受けるなら読んでおきたい本
Xテック
アクセンチュアの現役コンサルタントのチームがFinTechを始め、様々な業界で使われている「X-Tech」について12のテーマを取り上げ解説している。
アクセンチュア流 生産性を高める「働き方改革」
アクセンチュアの社長 江川昌史が手動し、本気になって取り組んだ働き方改革「Project PRIDE」の全容とその中で得られたノウハウ記した著書
IT企業/SIerへの転職でおすすめの転職エージェント
最後に絶対に活用すべきおすすめの転職エージェントについてご紹介します。 転職エージェントは複数登録するのが定石ですが、情報量・転職ノウハウの観点で以下のエージェントだけは必ず登録しましょう。リクルートエージェント
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